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無料のポーカーGTOツール — 登録不要、ブラウザで動くGTO計算

GTOツール(GTOソルバー)は、両プレイヤーのレンジ・ボード・スタックから「どの手をどのくらいの頻度でベット・チェック・フォールドすべきか」を計算するプログラムです。スターティングハンドの169パターンすべてについて、その頻度が13×13グリッドに返ってきます。 HoldemMasterのGTOツールはその計算をブラウザの中で実行します — ダウンロードもアカウントも有料プランもありません。戦略グリッドと並べて、ハンドごとのエクイティ・EV・エクイティ実現率まで表示します。対応範囲はヘッズアップのポストフロップです。

GTOツールを開く →

デスクトップのChrome推奨 — iOS・Safariはシングルスレッド動作のため、カスタム計算が遅くなります

内容
料金無料 — 全機能、回数制限なし
インストール不要 — ブラウザで動作(WebAssembly)
アカウント不要(ログインで学習スポット・今日の問題の履歴を同期 · 自分で計算したスポットと練習履歴はログインしてもこの端末だけ)
対応範囲ポストフロップ・ヘッズアップ(フロップ/ターン/リバー)
計算する場所サーバーではなく、お使いの端末のCPU
対応環境モダンブラウザ全般 — Windows・macOS・Linux・スマホ
エンジンオープンソース WASM Postflop(AGPL-3.0)・改変ソース公開

ポーカーのGTOツールとは — チャートとの違い

GTOツールは、ゲーム理論最適の戦略をゼロから計算するプログラムです。レンジ・ボード・スタック・ベットサイズツリーを与えると、ナッシュ均衡に向けて反復計算し、169ハンドすべてのベット・チェック・フォールド頻度を返します。チャートとの違いはここにあります — チャートは誰かが以前に出した答えを保存したものですが、ソルバーはあなたが今いるスポットそのものを計算します。

チャートとも、誰かの主観が入ったトレーニングアプリとも違います。ボードを1枚変えれば答えも変わります。思い出すのではなく、計算し直すからです。

同じものが、いくつもの名前で呼ばれています。GTOツール・GTOアプリ・GTOソルバー・ポストフロップソルバーは、どれもこの種のプログラムを指します。出力の方をGTOチャートやレンジ表と呼ぶこともあります。違うのは検索する言葉だけで、このページのツールが計算するものは同じです。

やりたいことどこを見るか
ポストフロップのスポットを計算したいこのページのGTOツール
ポジション別にどのハンドを開くか知りたいポーカー ハンドレンジ表
アウツ・ポットオッズ・SPR・ICMをその場で計算したいポーカー勝率計算機
その場で勝率だけ知りたいポーカー勝率計算機(ハンド勝率タブ)
相手の手が見えないまま、勝率の見積もりと降りどきを練習したいポーカー練習シミュレーター

GTOという言葉そのものの意味からたどりたい場合は、テキサスホールデムの戦略ガイドに定義とよくある誤解をまとめてあります。

GTOツールの使い方 — 5ステップ

はじめてソルバーに触るなら、設定より先に学習スポットを開いてください。学習スポットはすでに計算済みなので、入力の操作を覚える前に出力の読み方を覚えられます。自分でスポットを組む段になったら、左サイドバーのタブが上から順番になっています。

  1. ①

    OOPレンジ

    アウトオブポジション側のプリフロップレンジを13×13グリッドで塗るか、22+, A2s+, KTo+ のように直接入力します。グリッドは対角線がポケットペア、右上がスーテッド、左下がオフスートです。

  2. ②

    IPレンジ

    インポジション側にも同じことをします。最短の入り方は、ゼロから両方を組むのではなく、学習スポットを読み込んでそのレンジを編集することです。

  3. ③

    ボード

    フロップ3枚をクリックするか、「ランダムフロップ」を押します。特定のランナウトを研究したいときは、ターンとリバーも固定できます。

  4. ④

    ベットサイズ

    開始ポット・実効スタックと、ストリートごとのベット/レイズサイズを設定します。最初の1回は初期値のままにして、ポットとスタックだけ確認すれば十分です。

  5. ⑤

    ソルバーを実行

    ツリーを構築してから実行します。計算はあなたのマシンで数秒〜数分かかり、終わったら「結果」タブを開きます。

カスタムスポットの入力は任意の整数チップです。bb で考えたいときは10チップ = 1bb と決めてください(ポット55なら5.5bb)。学習スポットとトレーナーは、このスケールで自動的に換算されます。

ゼロから組むのがいちばん遠回りです。ポジション別のオープンレンジはスターティングハンド表にあります。下の2つのレンジは別物で、Single Raised Pot の学習スポットが使っているレンジそのものです(BTN vs BB)。①と②にそのまま貼り付けてください。

貼り付け先レンジ
OOP — BBコーラーTT-22,AJs-A2s,KJs-K2s,QJs-Q2s,J4s+,T6s+,96s+,85s+,75s+,64s+,54s,AJo-A2o,K9o+,Q9o+,J9o+,T8o+,98o
IP — BTNオープナー22+,A2s+,K5s+,Q6s+,J7s+,T7s+,97s+,86s+,75s+,64s+,54s,A2o+,K9o+,Q9o+,J9o+,T8o+,98o

結果画面の見方

結果画面には5つの作業エリアがあります。上部の場面を切り替えるアクションバー、左の13×13戦略マトリクス、そして右側の頻度タイル・ハンド分類・詳細テーブルです。左は個別のハンドが何をするか、右はレンジ全体が何をするかを読む場所だと覚えてください。

場所何があるかどう読むか
上部のアクションバーアクションラインの場面切替(フロップ → ベット → コール → ターン)ノードをクリックすると、その時点の戦略に飛べます
13×13マトリクス(左)1ハンド1マス。マス内の色の分割がアクション頻度赤がベット/レイズ(濃いほど大きいサイズ)、緑がチェック/コール、薄いマスはレンジ外
頻度タイル(右上)レンジ全体のアクション頻度とコンボ数「このレンジはここで98%チェックする」を読む場所です
ハンド分類(右中)レンジがボードとどう噛み合っているか — トップペア、ドロー、メイドハンドなしどちらのプレイヤーに有利なボードかが一目で分かります
詳細テーブル(右下)ハンドごとのウェイト・エクイティ・EV・EQRとアクション%列見出しでソートでき、サマリーはCSVに出力できます

エクイティ実現率(EQR)が100%を下回っていたら、そこは立ち止まる価値があります。持っているエクイティを、そのまま取り切れていないという意味だからです。何がその差を作るかはスポットごとに違います — ポジション、イニシアチブ、そしてナッツ級のハンドをどちらが多く持っているか。ソルバーが教えてくれるのは「どう打つか」ではなく「なぜその頻度になるのか」で、EQRはその理由が最も見えやすい数字です。

これらの用語になじみがなければ、エクイティの記事とCベットの記事で、ソルバーが何を測っているのかを先に押さえておくと結果が読めるようになります。

本当に無料? — 機能一覧

無料です。しかも条件つきの無料ではありません — 支払い方法の登録なし、ロックされた機能なし、 1日の計算回数制限なし、アカウントも不要です。インストール型のデスクトップソルバーに期待される設定 — レーキとレーキキャップ、精度モード、ゲームツリーのノード単位編集 — もすべて使えます。主な制約は、このツールがポストフロップ・ヘッズアップ専用だということです。

機能対応備考
フロップ・ターン・リバーの計算ありポストフロップのツリー全体
プリフロップの計算なしオープンレンジはスターティングハンド表の記事へ
ベット/レイズサイズの自由設定ありポット%・倍数・オールイン・ジオメトリック
ドンクベット(リード)の独立サイズありOOPがリードする筋を単独で設計できます
レーキとレーキキャップあり実際に打っているゲームの条件に合わせられます
ゲームツリーのノード単位編集あり特定ノードでアクションを足す/消す
ノードロック後の再計算あり特定ノードのアクション頻度を自分で決めて解き直せます
精度モードとメモリモードあり32bit浮動小数点/16bit整数 · ブラウザ上限は約4GB
目標エクスプロイタビリティの指定あり低いほど正確で、そのぶん遅くなります
レンジと設定の保存あり保存・読み込み・インポート・エクスポート
サマリーのCSV出力ありそのまま表計算ソフトへ
スポットの共有リンクあり同じスポットを勉強仲間にそのまま送れます
計算済み学習スポットを開くあり待ち時間なしで結果が出ます
フロップスタディ — 事前計算したフロップ戦略あり状況・ポジション・フロップを選ぶだけで待ち時間なし · フロップまで · ベットサイズ固定(フロップ33%・75% · レイズ60%)
フロップレポート — ボードのグループ別平均戦略ありフロップ1,755種類を出現頻度で加重平均 · 最初の判断とチェックされた後 · トップカード・スート・ペア・コネクト度でグループ分け · ベットサイズ固定
EVロス採点のGTOトレーナーあり苦手分野の絞り込みと復習キュー付き
GTOトレーナーのRNG練習あり問題ごとに1〜100の数字 · 数字の範囲のアクションが最適な選択 · High/Low · 初期設定はオフ · 今日のGTO問題・自分のスポットでは使わない
自分で計算したスポットで練習あり結果画面のワンクリックで問題として保存 · 問題と練習履歴はログインしてもこの端末だけ

なぜポストフロップ専用なのか

これはポストフロップのソルバーです。フロップが開いた時点から始まり、そこから先を2人分計算します。プリフロップを意図的に外してあるのは、プリフロップが別種の問題だからです — プリフロップのレンジは表から読めるくらい安定していますが、ポストフロップはボードが変わるたびに書き換わります。

その境界の内側では、何も出し惜しみしていません。両者のポストフロップレンジ、任意のフロップ・ターン・リバー、開始ポットと実効スタック、ストリートごとの完全なベットサイズツリーを設定できます。出てくる戦略は一般論ではなく、あなたのゲームのものです — 多くの学習教材が触れないレーキも、設定に含められます。

プリフロップ側が必要なら、スターティングハンド表の記事にポジション別のレンジ表がまとまっています。表はポジション別のオープンレンジを示し、ソルバーはフロップ以降を分析します — プリフロップでレイズを受けたとき(コールや3ベット)には別のレンジが必要で、オープン用の表はそこまでカバーしません。

無料のGTOトレーナー — EVロスで採点する練習アプリ

GTOトレーナーはこのGTOツールに最初から組み込まれていて、別に登録する必要もありません。計算済みのスポットをそのまま練習問題に変えます — 実際の意思決定ポイントでハンドが配られ、アクションを選ぶと採点されます。無料のポーカー練習アプリや練習サイトを探していて、役の練習ではなく判断の練習がしたいなら、ここが入口です。

採点は正解・不正解ではなくEVロスで行います。 GTOはアクションを混ぜるため、頻度の低い方を選んだことが即ミスとは限りません。問われているのは、その選択がどれだけ期待値を手放したかです。アクションを選ぶと、各アクションの頻度とEV、そしてあなたの選択のコストが並んで表示されます。

  • しきい値はポットに対する比率で測ります — 0.35%までが最善手 · 1%までが許容 · それ以上は見直し対象
  • 同じ0.08bbでも、5.5bbのポットでは1.45%で見直し対象、22.5bbのポットでは0.36%で許容範囲です。境界は5.5bbのシングルレイズポットで0.02bbと0.055bb、22.5bbの3ベットポットで約0.079bbと0.225bbになります — つまり0.08bbは最善手の線をわずかに越えます。0.02bbと0.05bbの下限があり、ソルバー自体の誤差に埋もれないようにしてあります
  • 出題は学習スポットごとの複数の意思決定ポイントから来るので、組み合わせは1万通りを超えます(目標エクスプロイタビリティ0.5%)。シングルレイズポット・3ベットポット・ブラインド戦を単独で絞って練習することもできます
  • ハンドは実際のGTOレンジのウェイトに比例して配られます — そのスポットで本当に持ちうる頻度で、その手が回ってきます
  • 連続正解の記録、苦手分野の内訳、EVロスが大きかった問題を集めた復習キューは、この履歴をもとに動いています。履歴は初期状態では端末内に保存されます。ログインすると学習スポット・今日の問題の履歴を端末間で同期できます。今日の問題の連続日数と解答済みの表示は端末ごとに残ります。自分で計算したスポットとその練習履歴は、ログインしてもこの端末だけに残ります

ポーカーのGTOの勉強方法 — 何から手をつけるか

順番があります。GTOの勉強法がうまくいかない理由のほとんどは、難しさではなく順番にあります — 最初にレンジを組もうとして、入力の意味が分からないまま止まってしまうのです。

  1. 計算済みの学習スポットを開く。設定を覚える前に、出力の読み方に慣れます。待ち時間がないので、ボードを変えると戦略がどう変わるかを続けて見られます
  2. GTOトレーナーで問題を解く。読めるようになったら、自分で選んでみます。EVロス採点なので、「間違えた」ではなく「いくら損した」で返ってきます
  3. 実戦で迷ったスポットを自分で組む。ここまで来てはじめて、①〜⑤のカスタムスポットが役に立ちます。覚えているうちに、そのボードとレンジをそのまま入力して計算します

暗記しようとしないことが、いちばんの近道です。169ハンド×ボードの組み合わせは覚えきれる量ではありません。覚えるのは頻度そのものではなく、「このボードはどちらのレンジに味方するか」という読み方の方です。それが身につくと、見たことのないボードでも自分で判断できるようになります。

すぐ使える計算済みの学習スポット13種

下のスポットはすべて計算済みなので、開いた瞬間に戦略が表示されます — 待ち時間も設定も不要です。レンジは100bbオンライン標準の近似値なので、ひとつ読み込んでレンジを変え、計算し直して、どこが変わったかを見てください。ボードテクスチャが戦略を書き換える感覚をつかむのに、これがいちばん速い方法です。

シングルレイズポット — BTN vs BB

OOP: BB(コーラー) · IP: BTN(オープンレイザー) · ポット 5.5bb · スタック 97.5bb

  • A♥7♦2♣·ドライなAハイボード — レンジ優位の教科書的スポット。Aはオープンレイザーに有利なカードです
  • K♠8♦3♣·ドライなKハイボード — KハイでもBTN優位ですが、チェックがわずかに増えます — Aハイと比べてみてください
  • Q♠J♦T♠·ブロードウェイのコネクトボード(2トーン) — 両者のレンジがボードと強く噛み合います。ハンド分類パネルでどちらに厚みがあるか確かめてください
  • 9♥8♥7♣·ミドルのコネクトボード(2トーン) — シングルレイズポットでBBが最もよくリードするボード。BBの先制ベットは23.7%です(モノトーンのQ♠9♠2♠では11.2%)。それでもレンジ優位はBTN側 — エクイティ48.5%対51.5%
  • Q♠9♠2♠·モノトーンボード(同スート3枚) — 大きなベットが減り、小さなベットとチェックが中心になります。完成したフラッシュでさえ頻繁にチェックします
  • 6♣6♦3♥·ペアボード — どちらのレンジもボードと噛み合わないため、ブラフの比率が上がります
  • 6♠5♥2♦·ロー・レインボーボード — オーバーカードの戦い。チェックレイズを設計するためのスポットです — 画面のBBの最初のアクションはチェック96.8%・ベット3.2%

3ベットポット — BB 3ベット vs BTN コール(低SPR)

OOP: BB(3ベッター) · IP: BTN(コーラー) · ポット 22.5bb · スタック 89bb · SPR ≈ 4.0

  • A♦K♠2♥·3ベッター優位のAハイボード — 3ベットレンジにとって最高のボード(AK・AA・KKが詰まっています)。小さなベットがレンジ全体に効くのは、スタックの浅さではなくレンジの形によるものです
  • Q♥T♥7♠·ダイナミックな2トーンボード — 生きたドローが2つ。それでもレンジの98.4%が同じ2/3サイズで仕掛けます
  • 8♦5♣2♠·ロー・ドライボード — 3ベットレンジがほぼ丸ごと外れるボード(トップペアは0%)。それでもオーバーペアが圧力をかけ続けます

ブラインド戦(BvB) — SB vs BB(ワイドレンジ)

OOP: SB(オープンレイザー) · IP: BB(コーラー) · ポット 6bb · スタック 97bb

  • K♥T♦6♠·KTハイボード — レンジが広く、お互いに弱いのが特徴。BTN vs BBと頻度がどう違うか比べてみてください
  • 7♦6♦5♣·ローのコネクトボード(2トーン) — ワイドレンジ同士が非常にコネクトしたボードでぶつかり、ツーペアとドローが続出します
  • A♠A♥6♦·Aペアボード — Aを持つトリップス(アプリの画面表示は「セット/トリップス」)はSBが88コンボ、BBが66コンボ。数でも質でも上回るSBが80.1%を仕掛けます

GTO WizardやPioSOLVERとの違い

どれもソルバーと呼ばれますが、違うのは計算がどこで・いつ行われるかです。 GTO Wizardのようなソリューションライブラリは、主にあらかじめ計算された解を閲覧する方式で、表示が速くプリフロップも含みます(GTO Wizardはカスタム計算も提供しています)。PioSOLVERのようなデスクトップソルバーはWindowsにインストールして手元で計算します。このツールはブラウザの中でその場で計算するので、レンジもツリーも自由に書き換えられ、インストールするものが何もありません。

HoldemMasterのGTOツールソリューションライブラリインストール型デスクトップソルバー
計算のしかたブラウザ内でその場で計算主にあらかじめ計算された解を閲覧インストールして手元で計算
インストール不要不要インストーラー・Windows
対応範囲ポストフロップ・ヘッズアッププリフロップを含むことが多いエディションによる
レンジとツリーの編集自由に書き換えられる主に公開されている解の範囲内(カスタム計算を加えたサービスもある)自由に書き換えられる
計算が走る場所お使いの端末提供元のコンピューターお使いの端末

料金について、ひとつだけはっきりしていることがあります。GTO Wizardは公式の日本語ページでプリフロップのソリューションは誰でも無料で使えると案内しています。このツールが無料で提供しているのは、その反対側のポストフロップです。どちらが上という話ではなく、無料で触れる範囲が違うということです。

日本語で使えるGTOツールを探すと、プリフロップのレンジ表を見せるものと、ポストフロップを計算するものが別々のサービスに分かれていることに気づくはずです。しかもポストフロップまで行くものは、ブラウザではなくダウンロードを求められるものがほとんどです。「BTNがオープン → BBがコール → フロップ」という一本の流れを、日本語のまま、インストールもせずに最後まで追える場所が意外とありません。

WASM Postflopを探してここに来た方に、もうひとつ。元のオープンソースプロジェクトは、自身のサイトで今後は更新しないと告知しており、リポジトリも開発停止と記されています。このソルバーはそのエンジンを引き継いでメンテナンスしているフォークです — 同じAGPL-3.0ライセンス、ソースコードも同じく公開で、その上にインターフェース・学習スポット・トレーナーを載せています。

ポーカーのGTOは意味ない? — 「基準」を画面で確かめる

意味はあります。ただし「GTO通りに打て」という意味ではありません。「意味ない」と言われるときの中身は、だいたい4つに分かれます。順に見ていくと、どれも指摘としては正しいのに、GTOを「答え」ではなく「基準」だと思った瞬間に結論が変わることが分かります。

① 相手がGTOで打っていないなら、最適ではないのでは?

その通りです。GTOは最も勝てる戦略ではなく、相手が誰であっても大きく崩されない基準線です。ただ、相手を搾取するには「相手がどこからどれだけ外れているか」を測る必要があり、外れていない基準がなければその差は測れません。降りすぎなのか降りなさすぎなのかを判定する物差しがGTOで、搾取はその物差しの上ではじめて成立します。GTOと搾取は対立しません — 順番の関係です。

② 頻度を覚えきれないから、実戦では使えないのでは?

覚えなくていいので問題ありません。169ハンド×ボードの組み合わせは、そもそも人間が記憶できる量ではありません。身につけるのは頻度そのものではなく、「このボードはどちらのレンジに味方するか」という読み方です。上の学習スポットでミドルのコネクトボード(9♥8♥7♣)を開くと、BBが自分から23.7%も先に仕掛けます。モノトーンボード(Q♠9♠2♠)では大きなベットが減り、完成したフラッシュでさえ頻繁にチェックします。この2つを自分の目で見るだけで、見たことのないボードでも打ち方が変わります。

③ 相手のレベルが高くないレートでは、GTO以前の問題では?

相手が大きく外れているテーブルほど、むしろ基準が要ります。どれだけ外れているか分からなければ、どれだけ調整すべきかも決まらないからです。「常にCベットする」が有効に見えるテーブルでも、それがどのボードで、どれだけ損をしている打ち方なのかは基準を見ないと分かりません。上の9♥8♥7♣でBBが23.7%も先に仕掛けてくるのが、その答えの一部です。

④ 結局、入力した条件の下での最適解にすぎないのでは?

その通りで、だからこそ条件を自分で入れられることが重要になります。レーキ、実効スタック、実際に使っているベットサイズ——あなたのゲームの条件を入れれば、その条件の下での答えが返ってきます。誰かが決めた条件で計算済みの解を眺めるのとは、ここが決定的に違います。この批判は、実はソルバーを否定する理由ではなく、自分で条件を書き換えられるソルバーを使う理由です。

GTOトレーナーがEVロスで採点するのも、同じ考え方からです。正解・不正解ではなく「その選択がいくら手放したか」を返すので、意図的にGTOから外す判断をしたときも、そのコストが分かります。外していいかどうかではなく、外すのにいくらかかるかを知っている状態——それが基準を持つということで、その基準は、このページから登録なしで開けます。

一緒に読みたい記事

  • スターティングハンド表 — このツールはポストフロップ専用です。各ポジションで何を開くかはこの記事にあります。①と②に貼り付けるレンジはそこから取ったものではなく、学習スポットが使っているレンジそのものです
  • ポットオッズ — ソルバーを回さずに数字だけ欲しいとき。アウツと必要勝率の出し方がまとまっています
  • エクイティ — ソルバーの出力はほとんどがエクイティ由来です。先にここを押さえると結果画面が読めます
  • ポジションの使い方 — EQRはポジションで大きく動きます。ソルバーが数値化しているものの正体
  • テキサスホールデムの戦略ガイド — GTOの定義を含む、ソルバーが定量化している概念の全体像

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よくある質問

Q. ポーカーのGTOツールとは何ですか?

A. GTOツール(GTOソルバー)は、ゲーム理論最適の戦略をゼロから計算するプログラムです。両プレイヤーのレンジ・ボード・スタック・ベットサイズを入力すると、ナッシュ均衡に向けて反復計算し、スターティングハンドの169パターンそれぞれについて「どのくらいの頻度でベット・チェック・フォールドすべきか」を返します。誰かの答えを保存したチャートとは違い、あなたが今いるスポットそのものを計算します。

Q. ポーカーのGTOの勉強方法は?

A. 順番があります。まず計算済みの学習スポットを開いて、結果画面の読み方に慣れてください。設定を覚えるより先に、出力を読めるようになる方が早いからです。次にGTOトレーナーで問題を解き、自分の選択がどれだけEVを失ったかを見ます。最後に、実戦で迷ったスポットをカスタムスポットとして自分で組んで計算します。この3段階なら、理論書を読み切らなくても手を動かしながら進められます。

Q. このGTOツールは本当に無料ですか?

A. 無料です。全機能に回数制限がなく、支払い方法の登録もロックされた機能もありません。アカウントも不要で、ログインは任意です。ログインすると学習スポット・今日の問題の履歴を端末間で同期できます。自分で計算したスポットとその練習履歴は、ログインしてもこの端末だけに残ります。オープンソースのWASM Postflop(AGPL-3.0)を土台にしており、HoldemMasterが改良したソースコードも同じライセンスで公開しています。

Q. 有料プランや課金はありますか?

A. ありません。無料プランと有料プランに分かれておらず、「この機能は上位プランで」という区切りもありません。レーキ設定、精度モード、ゲームツリーのノード単位編集といった、インストール型のデスクトップソルバーに期待される設定も最初から使えます。無料である理由は単純です。計算がお使いの端末のCPUで走るため、こちらに計算用のサーバー費用が発生しません。

Q. 無料のポーカーGTOアプリはありますか?

A. このページのGTOツールがそれにあたります。アプリストアからのダウンロードは不要で、ブラウザで開けばそのまま動きます。ホーム画面に追加すればアイコンから起動でき、見た目も操作もアプリと同じです。課金プランも広告もなく、機能の解放待ちもありません。実戦の判断を練習したいなら、GTOトレーナーがそのまま練習アプリとして使えます。

Q. ダウンロードやインストールは必要ですか?

A. 不要です。WebAssemblyアプリなので、Chrome・Edge・Firefox・Safariでページを開いた瞬間から動きます。計算はサーバーではなくお使いの端末のCPUで走るため、速いマシンほど速く解けます。インストーラーもライセンスキーも、更新を追いかけるデスクトップクライアントもありません。

Q. 画面は日本語に対応していますか?

A. 対応しています。メニュー、5つの入力ステップ、結果画面の項目名、学習スポットの解説文、GTOトレーナーの採点表示まで日本語です。ソルバーは用語が多く、英語のままだと「Equity Realization」や「Exploitability」で手が止まりがちですが、日本語表示ならそこでつまずきません。

Q. ブラウザで動くソルバーの精度はどのくらいですか?

A. 目標エクスプロイタビリティを自分で設定し、その目標に向けて反復計算します。目標を下げるほど計算時間がかかり、反復回数の上限で終了する場合もあるため、計算後のエクスプロイタビリティを確認してください。結果は入力したレンジとツリーの条件に対するものです。WebAssemblyエンジンが使えるメモリは約4GBなので、極端に大きなツリーはデスクトップソルバーの方が向いています。

Q. 初めてGTOツールを使うときは何から始めればいいですか?

A. カスタムスポットではなく「学習スポット」から始めてください。すでに計算済みなので待ち時間がなく、設定を覚える前に出力の読み方を学べます。自分で組む段になったら、左サイドバーのタブが順番になっています——① OOPレンジ、② IPレンジ、③ ボード、④ ベットサイズ、⑤ ソルバーを実行。最初の1回はベットサイズを初期値のままにして、ポットとスタックだけ確認すれば十分です。

Q. どんなポーカーの状況を分析できますか?

A. ヘッズアップのポストフロップであれば、どのスポットでも分析できます。両者のレンジ、フロップ(必要ならターン・リバーも固定)、開始ポットと実効スタック、ストリートごとのベット・レイズサイズを設定でき、レーキとレーキキャップも入れられます。プリフロップはここでは計算しません——ポジション別のオープンレンジは、スターティングハンド表の記事にまとめてあります。

Q. 計算を待たずにフロップの戦略を見られますか?

A. はい、サイドバーの「フロップスタディ」で見られます。事前計算した結果なので、待ち時間なしで表示されます。「オープン・コール」「3ベットポット」「4ベットポット」から状況とポジションを選び、フロップ3枚を入れると、先に行動する側のアクション頻度と13×13の戦略・レンジ表が出ます。アクションを押すと、フロップが終わるまでそのラインを追えます。前提は6max 100bb・目標誤差0.3%で、用意できた状況ではフロップ1,755種類(スートを入れ替えると同じになるフロップは1種類として数えています。レインボー・ツートーン・モノトーンは別々です)をすべて計算済みです。ベットサイズはフロップ33%・75%、レイズ60%で固定、ターン以降は保存していません。まだ計算していないポジションの組み合わせは「準備中」と表示されます。ほかのサイズやターン・リバーは「ソルバーで開く」から自分で計算できます。

Q. どんなボードでベットが多いか、ひと目で見られますか?

A. はい、サイドバーの「フロップレポート」で見られます。状況とポジションを選ぶと、事前計算したフロップ1,755種類を実際に出る頻度で加重平均したベット頻度とEVが表示されます。先に行動する側の最初の判断と、チェックされた後のIPの判断の2つの判断を見られ、「トップカード」「スート」「ペア」「コネクト度」でグループ分けすると、どんなボードでベットが増えたり減ったりするかを比べられます。行を押すと「フロップスタディ」でそのフロップが開きます。前提は6max 100bb・目標誤差0.3%で、ベットサイズはフロップ33%・75%で固定です。まだ事前計算していない状況は見られません。

Q. ソルバーがアクションを混ぜるハンドはどう練習すればいいですか?

A. GTOトレーナーのRNG練習を使います。トレーナー上部のボタン列の最後にある「RNG: オフ」を押して「RNG: High」か「RNG: Low」に切り替えると、問題ごとに1〜100の数字が出ます(初期設定はオフで、設定はこの端末に記憶されます)。そのハンドのソルバー頻度に沿って1〜100をアクションごとの範囲に分け、Highなら数字が大きいほど、Lowなら数字が小さいほどアグレッシブなアクションになります。数字の範囲のアクションを選ぶと「最適な選択」、数字の範囲外でもソルバーが3.5%以上使うアクションなら「許容できる選択」、それ以外はEVロスで採点し、最高でも「許容できる選択」です。結果画面にはアクションごとの数字の範囲と自分の数字が表示されます。今日のGTO問題と「自分のスポット」の練習では使わず、学習記録はRNGのオン・オフに関係なくEVロスで残ります。

Q. GTO WizardやPioSOLVERとは何が違いますか?

A. 計算が「どこで・いつ」行われるかが違います。GTO Wizardのようなソリューションライブラリは、主にあらかじめ計算された解を閲覧する方式で、表示が速くプリフロップも含みます(GTO Wizardはカスタム計算も提供しています)。PioSOLVERのようなデスクトップソルバーはWindowsにインストールして手元で計算します。このツールはブラウザの中でその場で計算するので、レンジもツリーも自由に書き換えられ、インストールするものが何もありません。

Q. GTOツールのおすすめはどれですか?

A. やりたいことで変わるので、一つに順位をつけて答えるのは無理があります。標準的なスポットを幅広く眺めたいならソリューションライブラリが速く、巨大なツリーを回したいならデスクトップソルバーが向いています。今この場で、無料で、インストールもせずに自分のポストフロップスポットを計算したいなら、それがこのツールの用途です。答え合わせとして他のツールと突き合わせる使い方もできます。

Q. GTOトレーナーとは何ですか?

A. 計算済みの学習スポットや自分で計算したスポットを使った練習モードです。実際の意思決定ポイントでハンドが配られ、アクションを選ぶと採点されます。配られるハンドは実際のGTOレンジのウェイトに比例するので、「そのスポットで本当に持ちうる頻度」でその手が回ってきます。シングルレイズポット、3ベットポット、ブラインド戦を絞って練習することもできます。

Q. トレーナーはなぜ正解・不正解ではなくEVロスで採点するのですか?

A. GTOはアクションを混ぜるため、頻度の低い選択肢を選んだことが即ミスとは限らないからです。トレーナーは、その選択がどれだけ期待値を手放したかをポットに対する比率で測ります——ポットの0.35%までが最善手、1%までが許容、それを超えると見直し対象です。ただし小さすぎる差はソルバー自体の誤差に埋もれるため、0.02bbと0.05bbの下限が置かれています。

Q. 採点がポット比率なのはなぜですか?

A. 同じ0.08bbでも、5.5bbのポットでは1.45%で見直し対象、22.5bbのポットでは0.36%で許容範囲だからです。絶対bbで採点すると3ベットポットが実態より悪く見えたため、2026年8月にポット比率へ変更しました。5.5bbのシングルレイズポットでは境界が0.02bbと0.055bb、22.5bbの3ベットポットでは約0.079bbと0.225bbになります。つまり0.08bbは最善手の線をわずかに越えます。

Q. iPhoneやiPadでも使えますか?

A. 使えますが、向き不向きがあります。iOSとSafariはブラウザ側の制約でシングルスレッド動作になるため、カスタムスポットの計算は遅くなります。スマホでは計算済みの学習スポットとGTOトレーナーを使い、自分で組んだスポットの計算はデスクトップのブラウザで走らせるのが現実的です。macOSではChromeを推奨します。

Q. 学習の記録はどこに保存されますか?

A. 初期状態では端末内に保存され、アカウントは不要です。HoldemMasterのアカウントでログインすると、学習スポット・今日の問題の履歴をアカウントに保管して、別の端末でも続きから練習できます。今日の問題の連続日数と解答済みの表示は端末ごとに残ります。自分で計算したスポットとその練習履歴は、ログインしてもこの端末だけに残り、ほかの端末には同期されません。保存したレンジとベット設定のリストは、ログインするとアカウントに保管され、別の端末でも呼び出せます。連続正解の記録、シナリオ別の苦手分野の内訳、EVロスが大きかった問題を集めた復習キューは、それぞれの履歴をもとに動いています。

Q. ホーム画面に追加できますか? オフラインでも使えますか?

A. 追加できます。インストールするとブラウザバーのない全画面で開き、学習スポットとトレーナーが端末に保存されるので、インターネットなしでも練習できます。ChromeやEdgeではアドレスバーのインストールアイコンから、iPhoneでは共有メニューの「ホーム画面に追加」から行えます。ただしカスタムスポットの計算をオフラインで走らせられるのは、計算エンジンを一度ダウンロードした後だけです。

Q. ホーム画面に追加しても安全ですか?

A. ダウンロードするプログラムではなく、Webアプリです。ホーム画面に追加しても、ブラウザのサンドボックスの中で動きます(AndroidのChromeでは軽量なアプリパッケージに包まれます)。信じてくださいと言うより、確かめられる形になっています——カメラ・連絡先・SMS・位置情報のいずれの権限も要求せず、開発者ツールのネットワークタブでどこに通信しているかをそのまま見られます。ソースコードはGitHubにAGPL-3.0で公開されており、削除するときは保存されたデータもブラウザから一緒に消去できます。

Q. オープンソースのGTOソルバーですか?

A. はい。Wataru Inariba氏によるWASM Postflop(AGPL-3.0)を土台にしており、HoldemMasterがローカライズ・改良したバージョンも、修正した全ソースコードを同じライセンスで公開しています。元のプロジェクトは自身のサイトで「今後は更新しない」と告知しており、このバージョンが別途メンテナンスされているのはそのためでもあります。

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ホーム画面に追加すると、学習スポットとトレーナーが端末に保存され、インターネットなしでも練習できます — Chrome・Edgeはアドレスバーのインストールアイコンから、iPhoneは共有メニューの「ホーム画面に追加」から行えます。

本アプリは Wataru Inariba 氏による WASM Postflop(AGPL-3.0)をベースに、HoldemMaster がローカライズ・改良したバージョンです。修正した全ソースコードは同じライセンスで公開しています。